むし歯はむし歯菌が、私たちが食べた食べ物を分解して出す酸に
よって歯を溶かしてしまう病気です。
● たべものの残りカスの中にある糖分をむし歯菌が分解し、
ネバネバ成分を出します。
● ネバネバ成分を足がかりに他の細菌も歯にくっついていきます
(これがプラーク (歯垢))。
● プラークの中のむし歯菌が酸を生産し、この酸が歯を溶かします。
むし歯菌は糖分が大好き。食事や間食はだらだら食べずに時間を
決めて摂りましょう。
むし歯菌が多いとむし歯になりやすいので、ていねいな歯磨きで
歯の表面から菌を取り除きましょう。
虫歯の進行について
●CO(要観察歯)
初期むし歯とも呼ばれます。歯の表面が白くにごってくすんで見える状態です。
まだ元の健康な歯に戻る可能性がありますが、放っておくとむし歯に進行してしまいます。
●C1
歯の表面をおおっているエナメル質が脱灰(歯が溶ける)している状態です。
痛みはあまり感じませんが、歯の表面が白くにごっていたり、茶色などに着色してザラついていたりします。
まだ穴になっていません。
●C2
象牙質の層にまで進んで穴があいている中等度のむし歯です。
冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみます。
●C3
むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び、歯髄(神経)まで達したむし歯です。
炎症を起こしたりすると、とてもはげしい痛みをともないます。
●C4
歯がくずれて根っこだけが残ってしまった状態です。
このままにしておくと歯髄が腐敗してしまい、さらに歯周病へと
進んでいきます。
大人のむし歯は“2次う蝕”と“根面う蝕”に気をつけましょう。
●2次う蝕とは
1度治療した詰め物の境目からむし歯になることです。
発見がしづらく改めて削ることが困難なため歯を失う原因になります。
詰め物の部分は丁寧に歯みがきをしましょう。
●根面う蝕とは
加齢や歯周病で歯肉(歯ぐき)が下がってしまった部分に発生するむし歯です。
歯肉が下がってしまった部分は象牙質が露出していてとてもむし歯になりやすいのです。
象牙質はとてもデリケートです。やわらかめの歯ブラシでやさしく磨いてあげてください。
丁寧な歯みがきと共にフッ素入りの歯みがき剤の使用がオススメです。
生後6カ月頃から乳歯が生え始め、この頃にむし歯菌が赤ちゃんのまわりにいる人から感染します。
感染時期が遅ければ遅いほど子どものむし歯のリスクは低くなるので、感染予防のために赤ちゃんのまわりにいる人はお口を清潔に保つように心がけましょう。
また、乳歯は永久歯に比べてむし歯菌の出す酸に溶けやすいため、むし歯にかかりやすい特徴があります。
特に自分で十分な歯磨きができないうちは、保護者が仕上げ磨きを
しっかりとおこないましょう。
乳歯のむし歯が永久歯の歯並びの悪さ(不正咬合)につながることもあります!
乳歯を大切にしましょう
乳歯の大切な役割
・あごの発達を助ける
・顔の輪郭の形成
・発音を助ける
・身体の発育
・永久歯が正しく生える時期と場所の目印になる