●妊娠期のお口の特徴
口内のpHが酸性に傾いたり、つわりの影響が出る時期です。
●オーラルケアのポイント
★歯周病にかかりやすくなります。
女性ホルモンの増加やつわりの影響で歯磨きが十分にできないことが重なり、歯肉が炎症を起こしやすくなります(妊娠性歯肉炎)。
★むし歯にかかりやすくなります。
妊娠期はお口の中のpHが酸性に傾くため、むし歯にかかりやすくなります。
つわりの時期は食べ物の好みが変わったり、少しずつ何回も食べたりと食習慣が変わること、十分な歯磨きができないことなども影響します。
吐き気を起こしにくい小さな歯ブラシや味や香り、粘膜への刺激の少ない歯磨き剤を使ってお口の清潔を保つようにしましょう。
どうしてもみがけない場合は洗口(ぶくぶくうがい)だけでも行いましょう。
●更年期のお口の特徴
・ 唾液量の低下。
・ 歯周病により歯根が露出。
●オーラルケアのポイント
・ ホルモンバランスが変化し、精神的にも肉体的にもさまざまな症状が出やすく、唾液の量や質が低下するため、お口の中の自浄作用が
はたらきにくくなります。
今まで以上にお口の中の清潔を心がけましょう。
・ 更年期の不快症状に対処する薬の副作用として唾液の量が
減るものがあります。
お口の乾燥が気になる場合は唾液腺マッサージを行うと
効果的です。
それでも解消されない場合は当院にご相談ください。症状を緩和する
保湿ジェルなどもあります。
・ 歯周病によって露出した歯根の部分はむし歯にかかりやすい
場所です。
やわらかい歯ブラシでやさしくていねいに歯磨きをしましょう。
フッ素の利用も効果的です。
●老年期のお口の特徴
・ 食べ物を噛んだり飲み込んだりする機能が低下します。
・ 唾液量が少なくなります。
・ 歯周病により歯根が露出してきます。
・ 入れ歯の装着が増えてきます。
●オーラルケアのポイント
・ 老年期になるとお口の機能の低下により食事中にむせたり、
よくかめないことがあります。
食事の前に唾液腺のマッサージや嚥下の体操を行なうと
効果的です。
・ 全身疾患や薬の副作用により唾液の量が減り、お口の中が不潔に
なりやすく、むし歯や歯周病を悪化させる原因になります。
お口を清潔に保つよう心がけましょう。
・ 入れ歯にも定期健診は必要です。
定期的に歯科医院でチェックを受けるようにしましょう。